1)定義
整体とは、薬物や器具類などを一切使わずに、術者の手足及び全身を活用し、骨格、筋肉、気を調整することによって、各種病気の根本原因を除去し、回復させる手技療法のことです。
2)整体にはボキボキ系、もみ系、気功系などの分類があるのか? マッサージとの違いは?
人間の体を建物に例えるならば、骨格とは「構造」であり、基礎や柱、梁であると言えます。また、筋肉は壁材、血管や神経、経絡(気の流れるルート)などは水道管や電線に相当するでしょう。つまり、構造である骨格を正すことなく、筋肉や経絡を調整しても、それは基礎や柱が歪んだ状態で配管をするようなものです。
即ち、整体ではまず 骨格を矯正することが第一の目的なのです。
アメリカのオステオパシー医学の基礎原則の一つに「構造が機能を支配する」とあります。これは構造即ち骨格に異常が現われれば、体の機能に変調を来すということですが、正常な骨格が人間の健康にとって最も根本的で重要な条件であると言えます。また、カイロプラクティックのテクニックの一つであるガンステッドでは、人間工学に基づき骨盤を基礎、背骨を支柱ととらえることによって診断と治療を行います。
整体はオステオパシー医学、カイロプラクティックと同様、骨格の矯正が第一であるわけで、揉んでばかりで骨格矯正を行わないものは整体とは言えないのです。しかし、世の中の整体の看板を挙げている大半が、「ソフト整体」「経絡整体」などの名で骨格矯正を排除してしまっています。もちろん、ボキボキしないでも矯正できる技術を持っている上で、営業戦略的に「ソフト」という言葉を使用している先生もいらっしゃいますが、矯正技術がないことを隠すために使っている施療院が多いというのが現実です。
また、整体は筋肉や関節などを整え、健康にするための調整法の総称であり一概に定義はできないという人も多いですが、名称に特許こそはないものの、元来「整体」は武術の一側面を指すものであり、しっかりとした定義が存在するのです。
3)では整体は必ずボキボキするものなの?痛いものなの?
骨格矯正も行っていると主張している整体院の中には、ただ捻ってボキボキさせているだけのところも多く、これが暴力的に行われれば患者さんが怖がったり実際痛いおもいをさせられるのも当然です。ボキボキさせるだけなら素人でもできます 。ただ単に首や腰を捻ってボキってしても、それは指をボキっと鳴らすのと同じで何の意味も効果もありません。間違った方向に骨を動かしても音はなるからです。重要なのは正しい診断に基づいて正確な技術で矯正することであり、そのように矯正すればほとんど痛みはありません。もちろんボキボキさせない矯正法も同様に、正しい診断と技術を要するというのは言うまでもありません。
未だにテレビの娯楽番組で罰ゲームで整体師がタレントに痛いことをやっていますが困ったものです。テレビやマスコミというのは国民に対して多大な影響を与えるということをもっと考えるべきです。たしかに視聴率は重要でしょうが正しい知識や情報を発信することにもっと気を配るべきではないでしょうか。